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アクア用品を使ってみた感想とか。
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スーパーの洗剤売り場で売っている、ただのクエン酸が
実は水草の肥料としても使えたり、
水面の油膜を解消したりもする

優秀な添加剤なのではないか、という記事です。








コトの起こりは底床内のガラスに面した部分に
藍藻が発生したことでした。

藍藻を駆除できないかと、
たまたま余っていたクエン酸を水に溶かして

溶液をガラス面に何度か注射していたところ、


注射していた部分だけ、
やけに水草の生長が著しいことに気付いたのです。

 


調べたところクエン酸というのは
農業用にも使われることがあり

土壌の塩(エン)を溶かして
植物が吸収しやすい形にしてくれるようです。

 

以下引用
http://www.tama5ya.jp/product/487

>同じ畑に肥料をやり続けているとリン酸やカルシウムが塩(シオではなくエン)として固定されます。
>こうなると肥料分があるのに効かない状況になってしまいます。

>そこで、クエン酸を希釈して畑に撒くと、
>固定されていた塩(エン)が溶け出して肥料として利用されるようになります。

>また、クエン酸はアミノ酸などの有機酸と一緒に植物に吸収され、
>生物の成長の核となるクエン酸回路にも直接働きかけ、刺激を与えます。

 

 

 

で、以下がガラス際の底床にクエン酸注射をしていたグロッソと
クエン酸注射なしのグロッソを比較した画像です。

ソイルの粒と比べていただくと、
差が分かりやすいかと思います。

右側の方が明るく光がより当たる良い環境のはずなのに





暗く劣悪な環境である左側のグロッソの方が大きい葉を出しています。

 
もちろんクエン酸の他は
同じように底床肥料を与えています。

 

底床に注射していたクエン酸は
500ml/50gの分量で溶かしたもので

わりと濃い溶液のはずなのですが、
草体にダメージがあった様子はありません。



植物は根から様々な酸(根酸)を出して養分を吸収するので
根にはある程度酸に対する耐性があるのでしょうか?

クエン酸はク溶性の栄養分を一時的に大量に溶かして
根に吸収させる助けになるのかもしれません。



弱った水草の根元にクエン酸溶液を注射してみた事もありましたが
一時的に成長を促進させることが出来るようです。




つまり

なんらかの原因で根から養分を吸収できない

養分が足りないので草体も成長できない

同様に根も成長できないのでますます養分を吸収できない


という悪循環を、
クエン酸が断ち切ってくれるのかなと。




(もっとも日常的に底床に酸性の液体を注射するのは
 底床環境にあまり良くないですし、
 弱った水草を元気にするといっても一時的なものですので
 環境の見直しをするのが一番なのですが・・・)

 



底床に注射して効くなら
水中に溶かしていても効くだろう、と



試しに上記と同じく500ml/50gに希釈したクエン酸溶液をボトルに入れ
毎日1プッシュ~2プッシュずつ添加していますが


感覚的には水草の成長にかなりプラスがあるように感じます。

 

そして何よりも、


クエン酸溶液を添加し始めてから
水面の油膜が消えたのです。



これは思わぬ副作用でした。



考えてみれば水面の油膜は、
多くが鉄バクテリア由来の物ですから

その鉄分さえどうにか出来れば、
油膜は軽減するはずなんですね。





想像するに

水槽にクエン酸を添加する

水槽内の鉄分がキレート化

キレート化した鉄分が水草に吸収される

鉄バクテリアが消費できる鉄分量が減った結果、
油膜が軽減される

 

という順序で油膜が消えたのではないかと。

クエン酸で鉄をキレート化させるのは
ネットのアクアリストの間では
「自作メネデール」などでポピュラーな手法ですが



油膜が出ている=水槽内で鉄が余っている
状態であれば、水
槽に直接クエン酸を入れてしまった方が

手っ取り早いということになるのではないでしょうか。

今では肥料兼油膜防止として
日常的にクエン酸溶液を添加しています。

 

 

 


ブログに記事を載せるにあたって
実際にクエン酸添加と油膜に相関関係があるのか
ストック水槽を使ってテストしてみました。

この水槽は水草のストックに使っているものですが
毎日クエン酸を添加していて
油膜が出ていない状態を維持しています。

もし油膜の出ていない状態が
クエン酸の効果によるものであれば



「クエン酸添加をやめると油膜が復活」し
「クエン酸添加を再開すれば油膜が消える」はずです

 

クエン酸添加をやめて6日経った状態の画像がこちらです。

明らかに油膜でドロドロしているのが観察されます。
水面の流れは停滞して動かなくなりました。
ここからクエン酸溶液の添加を再開します。
分量は百均の適当なボトルに詰めたクエン酸溶液を
1日2pushです。


そして再度クエン酸添加を再開して
3日目の画像がこちら。

 
依然として油膜はありますが、厚さは薄くなり
水面に流れが生まれています。



さらに7日後


油膜はほぼ消えました。
よーく見るとうっすら見えるかな?という程度です。

もちろんこの間換水はしていません。


クエン酸が油膜を軽減する、という仮説は
「どうやらありそう」
と言っていいのではないでしょうか。



気になるpH変動についてですが
添加材として使う程度の量では
クエン酸の添加でpHが急落するという事はありません。

テストした水槽でも
pHはずっと6.5で安定していました。


一時期クエン酸をpH降下剤代わりに使えないか試したこともありますが

水槽内のクエン酸はすぐ分解・反応してしまうのか
pHが一旦落ちてもすぐに元に戻ってしまうので、
降下剤としてはあまり役に立つとは思えませんでした。

 

 

 

まとめ

・クエン酸は塩(エン)や鉄分をキレート化して水草が吸収しやすい形にしてくれるのでは?

・クエン酸溶液を底床に注射すると周りの水草が(一時的に)元気になる

・クエン酸溶液の添加は水面の油膜を軽減する効果がある

・クエン酸添加によるpH操作は、一旦pHが下がってもすぐ元に戻ってしまうのでいまいち




 

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コメント
無題
油膜まで消えるのはおいしいな
【2016/10/13 20:14】 NAME[NONAME] WEBLINK[] EDIT[]
無題
乙!
高校の生物の授業で聞いたような…?
【2016/10/20 01:58】 NAME[NONAME] WEBLINK[] EDIT[]
無題
クエン酸回路ってミトコンドリアの方で行う呼吸だから成長には関係ないのではないですか
どちらかというと、カルビン・ベンソン回路の方が成長に関わっているのでは
【2016/10/26 16:44】 NAME[NONAME] WEBLINK[] EDIT[]
無題
理由は定かではないけど試してみる価値はありそうやね
水草の生長よりも楽な方法で油膜消すことができるのがうれしい
環境変化に弱い生体が入ってると怖いけど・・・
【2016/11/17 16:17】 NAME[NONAME] WEBLINK[] EDIT[]


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